第4次産業革命とは その1

IoT

愛知県稲沢市在住の【中小企業診断士✖️IoTプロフェッショナルコーディネーター】が、ものづくりの楽しさを簡単にやさしくお伝えする《いなきたものづくり・がちゃラボ》です。

今回は第4次産業革命について書きたいと思います。
第3次産業革命が起きて数年、現在は第4次産業革命の真っただ中にあると言えます。第4次産業革命って何?という話から、第1次から第3次産業革命という過去の産業革命にも触れていきます。

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おさらい

まずはおさらいです。IoTとはどのような仕組みだったでしょうか。

IoT=Internet of Things、モノのインターネットのことでしたね。あらゆる物がInternetに繋がることをそう呼びます。
このIoTでは、各種のセンサーなどから情報(データ)を取得して、そして最適な形に変換して、たとえばスマホやタブレットに表示させユーザーに通知します。あるいは、ディスプレイに表示させず音や光で伝えることもあります。ロボットのアームのように何かを動作させたりもします。IoTではこのように情報やデータを入力として、モノを制御する仕組みのことでした。

全ての中心はデータ

これらのIoT製品ではデータが非常に重要となります。より多くの、そして正確で一貫性があり、またタイムリーに更新される情報によって、IoT製品やシステムは成り立っています。

例えば、スマートウォッチではユーザーの心拍数や歩数という”データ”を元に、現在の体の状況を診断し、その診断結果を通知したり、最適なトレーニングメニューのアドバイスをユーザーに提供します。この時、スマートウォッチを身に付けているユーザーから吸い上げる心拍数や、歩数という数は入力データとなります。また、アプリを開発・運営する会社から提供されるトレーニングメニューもまた、データ(この場合は出力データ)と言えます。

大雨が降った際、一定の水位になったら水門を閉じるシステムがあったとします(実際にあります)。河川に設置されたセンサーから、水位や水量という”データ”が、中央管理センターへ送られます。その後、そのデータを管理センターで処理します。処理された結果、センターからは「水門を閉じて」というデータが送られ、現場の水門のバルブやモーターに送られ水門を閉じたりします。

このように、IoT製品やシステムではデータが重要となります。iPhoneやiPad、ロボットなど目に見える部分に注目が集まりますが、実はそれらのモノから収集される、やり取りされるデータの方が大切になります。データを制する者はIoTを制す、です、
また、繋がるモノ(デバイス・製品)が増えれば、その分送信されるデータや受信されるデータが増えます。データが増えれば増えるほど、それらを活用する機会も益々増えます。
その結果何が起きるかというと、新しいビジネスや産業が生まれ、更に広がると言えます。このようにデータが中心となり産業が発展する事を、第4次産業革命といいます。

現在は第4次産業革命のど真ん中

さて、皆さんは学生時代、第何次の産業革命まで習いましたか?筆者は第2次までです。確か中学生くらいの世界史で学んだような気がします。当時はあまり世界史は好きではなかったので、必要な事しか暗記していませんでしたが、まさか大人になって産業革命を調べることになるとは想像もしてませんでした。。。
尚、第3次産業革命があった事は、全く知りませんでした。

第1次産業革命

学生時代のおさらいですね。第1次産業革命は、18世紀から19世紀初頭に起き『もの』を中心とした産業革命のことを指します。それ以前までのモノづくりは、工場で人が手作業で製品を作るというものでした。人力だけではなく、馬の力や水力、風力なども使われていました。
そこから、機械を使って生産を行うようになります。これを工場制機械工業の導入と言います。

その時に使われていた動力は、主に蒸気機関です。蒸気機関車のアレですね。水蒸気の力をモノの動きに変換し、動力を得ます。物理の授業っぽく言うと、水蒸気のもつ熱エネルギーを回転方向のエネルギーに変換します。蒸気機関車のタイヤをイメージしてもらうと分かりやすいですね。石炭を燃やして水を蒸発させて、その水蒸気のエネルギーを使ってタイヤを回すエネルギーに変換し機関車は走ります。
この蒸気機関を導入することで、生産効率が飛躍的に高くなりました。多くのパワーを得られることで、大型の生産設備も稼働でき、重く大きな製品も生産でき、また人の労力も軽減されたため安定的にモノが生産できるようになりました。
人・動物・水・風の力だけでなく、工場に機械を取り入れ始めた時代となります。

第2次産業革命

第1次産業革命が起こり、工場で機械を導入し製品を生産する時代が続きました。19世紀後半ごろになると、その製品を工場で大量に生産するようになります。この頃を第2次産業革命と言います。

第1次産業革命では、蒸気機関のエネルギーを使い産業が発展しました。そこから暫くすると、新たなエネルギー源として、石油や電気といった蒸気機関とは別の動力が注目されるようになります。機械の動力に関する技術革新が進んだのですね。第1次産業革命は『もの』が中心の革命でしたが、第2次産業革命は『エネルギー』中心の革命であったといえます。

この第2次産業革命までは、学生時代に習いました。大量生産時代、というくらいのキーワードしか覚えていませんでしたが。

この頃に、フォードなどの自動車メーカーは生産ラインを革新し、自動車を大量に生産するようになります。筆者も会社に入ったときに新入社員教育で習いました、『T型フォード』。ベルトコンベアの上を自動車が流れ、様々な部品が付けられ徐々に完成されていく、今の自動車生産の礎とも呼べる生産方式がこの頃に考えられました。

蒸気期間は確かに人の力に比べると大きな動力を得られるのですが、効率(熱効率)があまりよくありませんでした。また石炭も汎用性が低かったのですね。バーベキューで炭を使って火を起こす場面を思い浮かべてください。火が起きるまで、少し時間が掛かりますよね。あるいは、炭の質によってはなかなか火がおきなかったり。

一方第2次産業革命では、石油が中心となります。ガソリンの元となるあの石油です。まずは、効率が良い。すぐにエネルギーを得ることができます。イメージしてください、と言わなくてもいいですね。ガソリンに火を付けたら、すぐに燃焼します。というか燃えすぎるので危険です。
また、蒸気機関に比べると石油をは汎用性が高く、使い勝手が良いエネルギー源でした。蒸気機関の場合は、石炭⇒水⇒水蒸気⇒エネルギーという流れで動力を得ます。それが石油の場合には、石油⇒エネルギーという流れで動力が得られるため、大型のシステムが必要なく設備が小型化でき、どのような製造装置や機械にも搭載しやすいシステムが組める、という利点がありました。

このように第2次産業革命では、蒸気機関から石油・電気エネルギーへの転換が起こり、様々な生産設備や装置が機械化されたことで、製品を工場で大量に生産されるようになりました。
大量生産時代の幕開けですね。

まとめ

ということで、今回は第1次産業革命~第2次産業革命を見てきました。
第3次・第4次と続けたかったですが、長くなったので今回はここまでです。

学生時代に習っているはずですが、使わないと忘れますね~。

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