IoTが注目されているわけ

IoT

愛知県稲沢市在住の【中小企業診断士✖️IoTプロフェッショナルコーディネーター】が、ものづくりの楽しさを簡単にやさしくお伝えする《いなきたものづくり・がちゃラボ》です。

今回は少し中小企業診断士寄りのお話をしようと思います。あまり広くは知られていない中小企業診断士という資格ですが、国家資格で唯一の経営コンサルタントに関する資格です。弁護士や会計士とかと同じような士業です。

ということで、経営コンサルタントっぽく外部のデータを活用して(外部分析して)、IoTがなぜ注目されているのかお伝えします。

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なぜ注目されている?

さて、最近盛り上がりを見せているIoTですが、なぜここまで盛り上がっているのでしょうか。

新聞・雑誌でも大きく取り上げられ、企業でも行政でも様々な取り組みが行われています。更には日本だけに留まらず世界各国でも話題となっています。

そこには、どのような背景があるのでしょうか。
今回は日本の事情について見ていこうと思います。

働き手の減少による人材不足への対策

皆さんご存知の通り、今は働き手がどんどん減っています。次に示す図は、みずほ総合研究所が作成した資料ですが、働き手の数(労働力人口)の推移を示したグラフになります。

出所:みずほ総合研究所
https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/pl170531.pdf

見ていただくとわかる通り、年々その人数は減っていて、2065年には4,000万人となります。

これはだいたい現在の60%の数字となります。よって、1/3の労働力は失われることを意味しています。2065年ということは、今から40年後です。私はもうリタイアしていますが、今の子供たちが係長や課長になったころには、「部下がいない!」という状況になっているかもしれませんね。

労働人口が減るため、企業では現在よりも人を雇うことが難しくなります。しかし、新興国などでは人口の増加や物価の上昇、富裕層の増加することなどが考えられ、世界的にはモノに対する需要は高まると予想されます。
そうなると、各企業は売り上げ確保のために生産量を増やしたいという考えになります。しかし、人手が足りないため、満足に製品を供給することができません。企業がこの状況を打破するためには、従業員1人当たりが生産する量を増やさなければ、世の中の需要の高まりを取り込むことができません。

そこでIoTを使って生産性をあげようと、色々な企業が取り組んでいるわけです。IoTを用いて仕事を見える化し、ムリ・ムダ・ムラがなくなるように現場を改善したり、色々な設備をパソコンやネットワークに接続して自動化し大量生産を可能にするなど、様々な方法が考えられますね。

過疎化・核家族化

地方の過疎化が叫ばれて久しいですが、ここにも日本特有のIoTが流行る事情があります。

企業が交通の便が良い都市部に集中することで、働き盛りの世代は職を求めて、地方から都市へ移住します。若い世代が離れてしまうことで、その結果地方には高齢者が残ります。そして過疎化が進行、というこのような流れはもう数十年前から起きています。

移住した若い世代も仕事や子どもの学校行事があるため、頻繁には帰省することもできません。すると、地方に残してきた親の様子が分からないという状況になります。あるいは、反対に子供達の近況を高齢者が知ることができません。このような家族が、現代の日本ではどうしても増えてしまいます。

そこで、この物理的なの距離を縮めようと、IoTの技術が使われています。

以前紹介した、見守りサービスもその1つと言えます。カメラで離れた親の生活に異常が起きていないか見守ることが可能になります。また、カメラを使う以外にも、遠く離れた家のポットにセンサを追加し、その利用状況モニタすることで、親が健在か知ることができます。

がちゃラボ

ポットが暫く使われていなかったら、親に何かしらの異常が発生したと判断できるわけですね。

また、子供たちが撮影した写真を、離れた両親の家にあるディスプレイに写す、という事もIoTの技術を用いることで実現可能となります。このように実際の距離は離れていますが、心理的な距離を縮めてあげることもIoTの重要な役割ですね。

まとめ

このように、働き手の減少のために企業では生産性をあげたい、という思いがありIoTの技術の導入が進んでいます。また離れた親との距離を縮めたいというニーズの高まりを受けて、新しいサービスや製品が日々たくさん登場しています。

こういった状況を受けて、IoTというものが注目されているのですね~。皆さんもニュースや新聞、雑誌などで少し気にして見るようにしましょう!

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