愛知県稲沢市在住の【中小企業診断士✖️IoTプロフェッショナルコーディネーター】が、ものづくりの楽しさを簡単にやさしくお伝えする《いなきたものづくり・がちゃラボ》です。
『IoT』という言葉を最近よく見たり聞いたりします。新聞でも雑誌でも、「IoTを活用した○○」、とか、「ある企業がこんなIoT製品を開発した」など、至る所でこのワードを見かけるようになりました。
しかし、先日もあるニュース番組でIoTの特集が組まれていましたが、その内容は「IoTとは何?どういうもの?」という説明から始まり、という内容でしたので、まだ一般的にはそこまでは認知されていないのかなと感じました。
ということで、本ブログ記念すべき第1回目の投稿では、このIoTというものについて、簡単にやさしくお伝えしたいと思います。
IoTの意味
皆さんはこのIoTという言葉の意味をご存知ですか?
IoTとは「Internet of Things」の 各単語の頭文字を取って作られた言葉です。
直訳すると『モノのインターネット』となります。
これは、ありとあらゆるモノがインターネットに繋がるという事を意味しています。
モノのインターネット、イメージが少し湧きにくいかもしれませんが、やさしく簡単にお伝えしていきます。
なお筆者は、自動車メーカーで研究開発に携わっています。あとで触れますが、今や自動車も立派なIoT製品ですが。しかし、意外にも同僚でこの言葉の意味を知っている人はいませんでした。(IoTに関する勉強会をして、知ってる人?という質問に1人も手が上がらない…)
製品の開発現場の技術者でも、広く認知はされていないのがIoTなのです。
インターネットのおさらい
ところで皆さん、そもそもですが、インターネットはご存知でしょうか。今皆さんがこのページを見ているということは、お使いのPCやスマートフォンはインターネットに接続されています。
ある地域内で、またある国の中で張られたネットワーク、さらにはそのネットワーク同士が国と国を繋ぎ、というように世界中に巨大なネットワークが張り巡らされています。そのネットワーク=インターネットを介して、私たちは日々様々な情報に触れる事ができるようになりました。
皆さんが調べ物をしたいと思った時には、おそらく Yahoo や Google を使い調べると思います。この検索用のホームページに調べたいキーワードを入力し検索すると、企業のホームページや個人のブログに繋がり、そこから自分の欲しい情報を得ています。暮らしに役立てたり、学生さんなら勉強につかったりしていることと思います。
そのインターネットにモノを繋げて、生活を便利にしたり、企業活動を向上させようという仕組みがIoTと呼ばれるものです。
身近なIoT製品
ではこのIoTを活用した製品(これをIoT製品と呼ぶ)ですが、実は身近なところで非常にたくさんの製品が使われています。IoTのイメージを掴んでもらうために、身近な製品を題材に説明したいと思います。
外出先からエアコン操作
暑い夏の日、あるいは冬の凍えるような寒さの中、帰宅したら暑い思いや寒さに震える。エアコンを付けても暫くは耐えなければいけない。。
こんな思いをしなくても良い製品があります。外出先から快適な温度に整えてくれるように、スマホを使い自宅のエアコンを遠隔操作する、という製品が発売されています。お使いの方も実は多いかともしれません。残念なことに筆者の自宅のエアコンにはその機能がなく、帰ってからしばらくは耐える時間があります。。
この機能ですが、仕組みはエアコンが家庭のwifiを通じてインターネットに繋がっており、そしてスマホを用いて遠隔地から操作できるようになっています。便利ですね。これはエアコンという”モノ”がインターネットに繋がっているため実現できた機能です。モノがインターネットに繋がっている、ということでこれはIoT製品ですね。
子供の見守りシステム
子供やペットが自宅で安全に過ごしているか、トラブルにあっていないかを離れている場所から確認する、そんなシステムをお使いの方もいらっしゃるかと思います。大丈夫だろうと思っていても、家において出かけるのは不安が残ります。そんな不安を取り除いてくれる商品として、見守りシステムは開発されました。
仕組みとしては、家にあるカメラを設置します。先ほどのエアコンと同様に、このカメラがwifi経由でインターネットに繋がります。親やペットであれば飼い主が、スマホを用いてこのカメラの画像・映像にアクセス、家庭内の状況をモニターできるようになっています。
カメラ、というモノがインターネットに繋がっていますので、これも立派なIoT製品と呼べます。
車の自動運転システム
ここからは少しイメージが湧きにくくなりますが、自動車メーカーに勤めていますのでその紹介も兼ねて…
先ほどのエアコンやカメラのように、IoTではインターネットにモノが繋がります。自動運転ができる車はIoT製品と言えますが、さて何がインターネットに繋がっているでしょうか。
と分かり切ったような質問を投げましたが、正解は『車』です。簡単でしたね。
ただ、車がインターネットに繋がるの?とイメージが湧かない人も多いかと思います。電子制御(小さなパソコンで制御する仕組みと思ってください)が入っていない車を乗っていた人は、特にそう感じるかもしれません。
ですが、現在では車もネットに繋がる時代です。ナビを思い浮かべてください。たしかにそうですよね。道路の渋滞情報とか届きますもんね。
この自動運転では車をネットワークに繋げ、先ほどの渋滞情報だけでなく様々な情報を取り込んで運転します。そして、それらの情報から最も適切な経路を探し出し、安全にそしてより早く目的地に案内することができるようになります。
車というモノがインターネットに繋がっている状態、そうこれもIoTなのです。
Amazon ダッシュボタン
馴染みないですよね。私もIoTの勉強を始めてから知った製品です。
Amazonではより快適に注文できるよう、ダッシュボタンという製品を開発しています。これは小さなボタンに各製品の情報を記憶させておき、ボタンを押すと登録されている製品が勝手に発注されるというものです。
例えば、洗剤の情報が記憶されたボタンがあったとします。これを洗濯機の横などに張り付けておきます。
そして洗剤の残りが少なくなったら、そのボタンを押します。すると自動的にその洗剤が発注され、しばらくするとその洗剤が送られてきます。便利ですね。PCを開いて、欲しい洗剤のページまで移動し、住所やカード情報を入力して発注、というこれらの手間を一気にすっ飛ばして、洗剤が発注されるのです。(もちろん初期設定で住所などの情報は入力するのですが)
この場合、そのボタンがwifi経由でインターネットを介してAmazonという会社の注文システムと繋がっています。よって、ボタン=モノがインターネットに繋がっているということで、IoT製品と言えます
まとめ
見ていただいたように、 現在の私たちの身の回りには様々なIoT製品があります。溢れていると言っていいでしょう。普段の生活の中で、「これはIoT製品かな?」「あれはどうかな?」と探してみると、新しい発見があるかもしれませんね。
さて、それでは、今回のまとめです。IoTとは『Internet of Things』でしたね。意味は「モノのインターネット」でモノがインターネットに繋がる仕組みを言うのでした。 今後も色々な製品の例・企業の事例を交えてこのIoTという仕組みを簡単にやさしくお伝えしていきたいと思います。それでは!
コメント