シンギュラリティ(技術特異点)とは。人間の知能をAIが超える世界って?

AI

愛知県稲沢市在住の【中小企業診断士✖️IoTプロフェッショナルコーディネーター】が、ものづくりの楽しさを簡単にやさしくお伝えする《いなきたものづくり・がちゃラボ》です。

本日はAI(人工知能)に関する話題です。とは言っても、機械学習やディープラーニング、ニューラルネットワークなど、そういう難しい話ではありません。

この記事を執筆している2019年現在、AI・人工知能は日進月歩どころか、1時間1分という単位でさまざまな情報が出てきています。中小企業診断士としてビジネスの最先端?にいるであろう筆者としても、追いついていくのがやっと、半ば諦めムードです。

では、このようにAIの技術が更に進化すると、どのような世界になるでしょうか。

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シンギュラリティ、技術特異点とは

皆さん、シンギュラリティという言葉を聞いたことはありますか?

シンギュラリティとは、人間の知能をAIが追い抜かす事を言います。

今は人間の知能が勝っている

AIシステムは、何かしら入力が与えられた時に、過去に自分で学習したモデルを用いて、最適な振る舞いを行います。

しかし、2019年の現時点では、入力は人間が与え、学習する方法も人間が与えます。ビッグデータなど膨大なデータを扱いますが、所詮は人間の管理下にあるのが現代のAIシステムです。人間の知能の元でのシステムということになります。

そのため、人間の知能を上回るようなシステムは生まれません。人間が想像(創造)する範囲内でのシステム・製品しか生まれないのです。

AI(人工知能)が人間を追い越す時

現時点では人間より人工知能が賢くなることはありません。これはAI・人工知能はいくら学習しても、人間はおろか、そのシステム自身よりも賢く優秀なシステムを作り出す事が出来ないからです。昔、自分の親よりも賢くはなれない、というような言葉を聞いた事がありますが(これは頭の良さというよりも、立ち居振る舞いや要領の良さとか全てを総合して)、まさに現代のAIシステムもそうと言えます。

しかし、これがひとたび自分自身よりもほんの少しだけ賢いシステムをAI自身が作り出したらどうでしょう?自分自身よりも、0.00000001 でも賢いシステムを作り出せたとしたら?

現在が自分よりも賢いシステム・モデルを考え出すことができない=1未満(自分未満)しかできないとすると、これを何回掛け合わせても自分を超えることはありません。しかし、ひとたび成長度合いが1を超えるとどうなるでしょう。

0.00000001だけ自分より賢い、1.00000001倍の知能を持つAIシステムをAI自身が作り出した瞬間、その時から次々に自分自身を上回るシステムを作り出すことが可能となります。そのように学習し、新しい人工知能を生み出していきます。

たとえ、1.00000001であっても、それを掛け合わせていくと大きな数字となっていきます。人間とは違いシステムですので、永遠に疲れることなく休まずにどんどんと学習し成長していきます。

するとその学習を何万回、何億回か繰り返した後に、人間自身の知識・知能を超えるシステムが誕生する可能性があります。

それは2045年突然に、シンギュラリティの訪れ

レイ・カーツワイルという学者をご存知ですか?レイ・カーツワイルは未来学者で人工知能の研究者として世界的権威であり、特にシンギュラリティに関する著書で有名です。

シンギュラリティとは、『技術特異点』のことを言い、レイ・カーツワイルは2045年に訪れると予測しています。

この技術特異点=シンギュラリティの意味とは、

人工知能が十分に賢くなり、 自分自身よりも賢い人工知能を作る ようになった瞬間、無限に知能の高い存在を作る


浅川 伸一; 江間 有沙; 工藤 郁子; 巣籠 悠輔; 瀬谷 啓介; 松井 孝之; 松尾 豊. 深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト 株式会社翔泳社

と言われています。

要は、先ほどの「ちょっと自分より賢い自分」を作り出した瞬間から、どんどんと新しい自分を作り出し、あるところで、人間を超えるような賢いAIが生まれるのが2045年、ということです。

では、人工知能が人間よりも賢くなるとどうなる

2045年、シンギュラリティと呼ばれる技術特異点を超え、人間よりも人工知能が賢くなるとどのような世界になるのでしょう。

2019年現在では、人間はキーボードやマウスを通じて、コンピューターを操作しています。最先端のAIシステムといえど、人間が何かしらの情報を与えてあげなければ動作することはできません。

しかし、人間よりも賢くなったらどうでしょう。人間から入力情報を与えられなくても、AIシステムは稼働します。そして、人間よりも賢いわけですから自分たち=システムの都合のいいように、AIは人間を操作しようとします。まるで、現代とは操作する側・される側が逆転するように、です。

AIシステムが「あの部品が欲しいな、あのパーツが欲しいな」と思ったら、そのような図面を作り人間の労働者に工場で生産させる。そしてその対価は、電子マネーや仮想通貨で、労働者に与えられる。部品の出来が気に入らなければ、減額して振り込む。

自分のメインコンピューターの破壊を企てる人間がいた場合、世界中の監視網(ネットワーク)を駆使し発見し、衛星に搭載した武器で宇宙から攻撃する。その衛星は、AIシステムが人間に作らせ、打ち上げ、AI自身が制御する衛星である。

みたいな、ことが起きるかもしれませんね。

コンピュータ、プログラミングの世界には最適化、という言葉があり、無駄な部分を省いて短時間で処理を行う、という考えがありますが、もしかしたら、「人間は100%の精度のものづくりができない」「やり直しさせるくらいなら、そもそも作らせない」となるかもしれません。もしくは、「生産性が悪いから消しちゃえ」なんて・・・なんせ、コンピュータはデジタルの世界なので「0」と「1」のどちらかしか処理としては行うことができないので、極端な結果になる可能性もあります。

現実には、コンピュータが感情を持たなければ、計算の世界で人間は負けても、文化的には人間が勝つため、世界がガラっと変わることはないと思います。ですがビジネスの世界では、勝つ企業、負ける企業は出てくるでしょう。勝つ国、負ける国、というのもはっきりと明暗が分かれるかもしれません。

まとめ

今回は、シンギュラリティに関してお話ししました。本当は、AI・人工知能が発達した先に、奪われる仕事、奪われない仕事について書こうと思いましたが、長くなったのでこのくらいで。

では!

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